アフィリエイトは滅びんよ
個人サイトで通販サイトの商品を紹介すると購入金額から
紹介した個人サイトにキャッシュバックが入るという仕組みがある。
その仕組みをアフィリエイト(Affiliate)と呼ぶ。
大手の書店サイト「アマゾン」ではかなり以前からこのアフィリエイトを使って販促を行っており、
効用はあるように見られる。
このアフィリエイトの仕組みは、個人サイトの運営の励みとしておおむね好感を持って迎えられていた。
しかし2006年6月頃、とある個人サイト作成者の「アフィうめぇwww」に代表される発言が
大手掲示板サイト2chにて問題となった。
問題とされたのは、この個人サイト運営者が人を見下した発言などをしたことによるモラル性。
同時に、アフィリエイトで儲ける仕組みが組織立っていたことも疑問視された。*1
それ以降アフィリエイトをも毛嫌いする意見もよく見られるようになる。
このような中、βえんどるふぃんさんの作成した「アマゾン殺し」というソフトが話題になっている。
アマゾン殺しは、「誰から紹介されたか」という情報を消すことで、アフィリエイトを無効にする。
このソフトは今までの流れから、「望まれていたソフトだ」と歓迎される一方で、反論も出ている。
このソフト(アマゾン殺し)が、悪意のみで作られていて、誰にも何ももたらさない
(中略)
「アマゾン殺し」的発想は、アマゾンのみならず、
インターネット文化自体を腐らせる危険思想です。
ウィルスはシステムを破壊するのみですが、思想は文化を破壊します。
と酷評している。
そのように、「アマゾン殺し」の評価は分かれているが、このような対立は今に始まったわけではない。
nekonekoさんが指摘するように、
昔は無料ニュースサイトの広告をカットしようとした試みもあった。
ビデオのCMカット機能も同様に問題視されてきたことも記憶に新しい。*2
これらの問題は微妙に異なるが、
商業の成り立ちの否定と肯定が入り混じっていることという意味では同じである。
そして、それらはそれぞれの立場で正当性を説明することができる。
ただ、この「アマゾン殺し」がアフィリエイトを大きく変えることは無いと考える。
インストールする人間は、先の某サイトの管理人達と2chの悶着を知り、不快感を持った人が殆どだろう。
その人たちの多くは既に自主的にアフィリエイトを避けており、
それが簡単にできるようになるからインストールするに過ぎない。*3
その他の大多数にとっては、どうでも良い話なのだ。
「どうしてわざわざ『アマゾン殺し』をインストールしなくてはいけないのか?」
そう聞かれるのが関の山だ。
従って商業主義に乗った文化を壊すことは無いだろう。
同様に、インストールする面々を安直に非難するべきものではない。
「アマゾン殺し」を入れることは菜食主義を選ぶことと大差ないと考えるからだ。
その生き方を非難することもインターネットの文化としては懐が狭い気がする。
「アマゾン殺し」を入れることは制限された生活を意味する。
まさか、「アマゾン殺し」で全てのアフィリエイトを受け付けないようにしている人間が、
自分のサイトにアフィリエイトの設定をするとは思えない。
菜食主義者が肉屋を営むだろうか?
といいつつ、菜食主義の肉屋を見つける手段も無いのが問題といえば問題であろう。*4
どちらにしても、様々な生き方に対応したツールの登場は当然。
このようなツールの登場で、アフィ関係者はおどおどしても始まらない。
登場してしまった以上、無くなることは無いからだ。*5
これがセキュリティーツールの一環として設定できるようになれば話は変わるだろうが、
今のところ、使う使わないは個人の自由。同じく主張も自由。それ以上も以下も無い。
私は、アマゾン殺しを入れた。そうある以上、このサイト上で商業は行う気は無い。*6
めったなことで更新しないダメな管理人ではあるけれどポリシーは通したい。
↓の記事でアマゾン殺しの挙動について疑問がある。
どなたかご存知であったらご説明願いたい。